藤臣くん考 1

彼方からと同じ位、愛して止まない千津美と藤臣くんのシリーズ…

その藤臣くんについて…おこがましいけど、書いてしまいます。

今回は、「藤臣くんは、千津美とつきあって変わったんでしょうか…?」っていうテーマです。

お兄さんが、「排他的な所が消えて、友人の増えてきたあいつ」、銀色絵本では
「あいつはとても不器用な男だったから」と過去形で言ってますが…

藤臣くんは相変わらず、不器用です、その時点でも。
千津美の大学の文化祭に行っても、「恐そう」「とっつきにくそう」とか言われてますもの…
ではなぜ、千津美とつきあい出して友達が増えたのか、女の子達に急にモテ出したのか…

くろ的には、千津美に対する藤臣くんの本気度が(これについては、また後日書きます)、千津美を触媒にして彼の隠れている良い面を引き出しているにすぎないのではないのでは…と思っています。

無口で恐そうな外見ですが、藤臣くんは千津美に見破られている通り 「とっても優しい」人なんですね。千津美限定ではなく、誰に対しても…

そんな彼の優しさが、高校時代すでに千津美がそばにいると周りにも見えてきたのではないでしょうか。

象徴的な場面は、やはり同窓会です。
相変わらず怖がられて敬遠されて、あいつがいると疲れる…なんて言われてます。
無理もないです。みんなと会った途端、「久しぶり」も「元気か」もなく「ついてこい」なんですから…しかもにこりともせずに…。不器用度全開な藤臣くんです。
一応みんなの道案内をしているし、遅れている人たちを待っててもあげているのですが、そんな彼の親切は誰にも伝わってません。ただただ恐れられています。

でもそこにひょっこり千津美が登場した途端、朝子曰く「風が、変わる」のですね。
(顔が…藤臣くんの顔が…最高にいいです…それまでの凄みのある表情が一瞬にしてくずれて、あれっていう顔になってます。)
千津美は藤臣くんの親切をあっさりと見抜いて暴露(?)します。
その後も、ドジしまくったあげく藤臣くんの表には見えにくい面(実はとっても優しい)をさらして、藤臣くんのイメージを変えてしまってます。そこに、さすが教員歴の長い先生の絶妙な間の手が入って、同級生達は、それまで気づかなかった藤臣くんの優しさや誠実さに気づくのですね。

豪放寺くんも何気に言ってます。「その点じゃ藤臣(やつ)も変わってねーな」
変わってないけど、千津美が傍にいると戦意喪失だと…そしていつのまにか友人になってます。


藤臣くんは変わっていない…けど、千津美という媒体を通すと隠れている部分がまわりに見えてしまう…そんな風にくろは思ってます。

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